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02 / MT.COTOPAXI, EQUADOR 1996 summer

02 / MT.COTOPAXI, EQUADOR
1996 summer

02 / MT.COTOPAXI, EQUADOR 1996 summer

海抜5897mのMt.cotopaxiは活火山世界最高峰である。真球ではない地球の中心から最も離れた地点がこの山のピークと言う事だが、登山の対象としては難しい山ではない。

タイミングを3月下旬のFULLMOONに合わせて世界遺産に指定されている海抜2850mの首都QUITOから入り込む。標高を上げて数日過ごし又下げてを繰り返し、少しずつ高度順応していく。登頂前日の午後に4800m地点にある山小屋に入る。夕方日が暮れる頃に寝袋に入り込むが心臓の鼓動と息切れが激しくアスピリンを飲み耐えるが、結局うたた寝程度しかとれず、夜中の0時ちょうどに小屋を出発し山頂に向かう。空には満天の星とまん丸の月が大きく輝いている。高度を上げていくと南米大陸を代表するいくつかの標高の高い山が雲海から突き出ている。ゆったりと動く雲海には月の明かりが燦々と降り注ぎ広陵とした殺風景の黒々とした山肌とのコントラストが息をのむほど美しい。

ガイドと運命を一本のロープで括り付けたまま…山頂直下できたの空が白々と明けてきた。そして雲海の上に太陽が昇ってきた。背中に食い込むバックパックの重みが一瞬ほとんど無くなった様に軽く感じた。赤道直下のこの山の朝焼けはほんの短い時間だけしか見ることが出来ない。ほとんど垂直に登る太陽の出現で主役だった満月は意識からはずれていたが、視界になくなった月を思い出した様に振り向くと山の影が雲海に映りその先が満月に向かって延びていた。

私たちは登頂に成功しこの山に守られながら最も相応しい最高に美しいトラックを残すことを許された。


玉井 太朗

Release Date

1996

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